松山俊郎の息子で見習いの鐵也はあることに悩んでいた。
(俺もコスプレやりたいなあ。)
鐵也は百香の影響でコスプレに興味を持ち、ネットでコスプレ写真を見ているうちにいずれはやりたいと考えていたのだ。しかし
(でもやりたいと言っても親父は反対すんだろうなあ。年齢的にもまだ早いだろうし。)
鐵也は年齢が10代後半で早すぎるほどではないが、親に反対される年代で特に多いのが10代であることといずれ店の跡を継がなければならない事など課題が多く悩んでいた。しかしここで折れてては何一つ進まない。そこで鐵也は意を決して言ってみた。
「親父、俺コスプレがやってみたいんだ。」
すると
「何を言ってんだバカ野郎!いいか!コスプレは金がかかるんだしお前は店の跡を継がなければならないんだぞ!うちは先祖代々200年を超える伝統の店の味を守ってきた。その200年以上の伝統を俺の代で絶やすわけにはいかないんだぞ!コスプレやってる暇あるなら後継ぎの準備をしろ!」
しかし鐵也は
「でも俺は家で楽しみたいんだし・・・」
「うるさい!!とにかくやるのはダメだ!見るだけにしとけ!」
すると
「もういい!!親父なんか大っ嫌いだぁぁぁっ!!!」
鐵也はそのまま家を飛び出した。

家を飛び出した鐵也は一人公園にいた。
「くそっなんで俺はコスプレやっちゃいけねえんだ。俺は若すぎるからやっちゃいけねえのか?それとも後継ぎの息子だからやっちゃいけねえのか?」
鐵也は自問自答すると溜息をついた。
「はぁ・・・今のままじゃ何やっても変わんねえだろ・・・あっ」
鐵也はある事を考えるとすぐさま公園を飛び出した。

その頃百香は舞子と家でくつろいでいた。すると

ピンポーン

呼び鈴が鳴って百香が出ると
「テツ、」
そこには鐵也が立っていた。

百香は鐵也から話の一部始終を聞いた。
「そんな事があったの、それは大変だったのね。」
すると鐵也はあることを聞いた。
「百香はコスプレ始めるとき周りから反対されなかったの?」
すると百香は
「あたいは親を亡くしてから始めたので反対はされてないの。もちろん周りからもね。あっ、そうだ。今から晩の買い出し行くけど一緒に来ない?」
鐵也は百香と舞子に買い物に誘われると三人で買い物に行った。

三人は買い物をしようと街を歩いていた。すると
「鐵也。」
何とばったり父親と会ったのだ。突然の遭遇に気まずくなる一同。しかし
「さっき占い師に占いしてもらったらな、息子の願いを叶えることが人生のキーワードって出たんだ。コスプレやっていいぞ。」
予想外の言葉に驚く鐵也。すると驚きと同時に安堵が戻った。
「本当か?やったぁぁぁ。」

その後四人は買い物を終えると鐵也は俊郎と店に帰った。幸せそうな親子に百香は良かったねと思ったのだった。

終わり

というわけで今回はコスプレをめぐる親子の対立を描いてみました。コスプレは金銭的にも負担が大きい趣味なので一言でやると言っても実現するまでの壁はそれなりに大きくしかも10代となるとよりその壁は大きくなります。実際コスプレを反対されてるレイヤー又はコスプレをやりたがってる方の多くは10代に多いようでそれを松山親子でやってみました。ここまで読んでくださりありがとうございました。

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